さて、今回は赤ちゃんの育児の中では超重要課題の一つである『ねんねトレーニング(ネントレ)』についてまとめました。
本題に入る前に『ねんねトレーニングとは?』という方もいると思いますので、その辺りから話をスタートしていきたいと思います。
※記事をじっくり読む余裕や時間がないママさんもいると思うので、太文字の赤字を呼んでいけば大体の内容は分かるようにしてありますので、お試しください。
ちなみに、この記事ほど詳細ではありませんが『ざっくり知れれば十分!』『育児が大変で文章読んでいる余裕もないよ』というお母さんのためにYouTubeの動画でも説明しているので、ぜひそちらも参考にしてください。
『ねんねトレーニングとは』寝かしつけせずに赤ちゃんがひとりで寝付くためのトレーニング
そもそも『ねんねトレーニング』って何ですか?
はい、お答えします。
そもそも赤ちゃんは自分の力で眠りにつく力がありません。これ自体を初めて知る方も意外と多いですね。
赤ちゃんは抱っこしたりポンポンしたり歌をうたったりしないと眠れないのが当たり前だと思っている方が多いのですが、実はきちんとしたトレーニングをすれば親が何もしなくても一人で寝るようになります。
その訓練のことを『ねんねトレーニング』って呼んでいるんですね。
つまり『赤ちゃんが一人で寝付く力をつけるトレーニング』のことです。

ねんねトレーニング(ネントレ)はいつから始めるの?基本は5ヶ月から
僕は色々と本を読みあさり、ブログや記事や論文のようなものをいくつも読みました。
その結果
本格的なねんねトレーニングは生後5〜6ヶ月くらいからでOK。
ただし、眠るルーティン作りや準備などは早ければ早いほど良い。
そんな感じです。ちょっと分かりにくいですよね。
多分、4ヶ月くらいまではいっつも寝てるので、ねんねトレーニング云々はあまりよく分からないだろうって感じだと思います。
要するに、早ければ早いほど良い、ということで良いと思います。
ちなみに我が家は3ヶ月ちょっと前くらいからはじめました。
ねんねトレーニング(ネントレ)の悪影響やデメリット、副作用はあるの? ⇨ デメリットや副作用はない!
おそらく多くのお母さんが一番知りたいのが『悪影響やデメリット、副作用はないのか?』という点だと思います。
結果から言ってしまうと、悪影響やデメリットはありません。
医師の森田真理子先生の検証
医師の森田麻里子先生がいくつもの記事や著書で明言しています。
https://dot.asahi.com/columnist/profile/?author_id=moritamariko
多くのお母さんたちが心配するのは、泣いているのを無視し続けることで愛着形成に問題が生まれてネグレクトや精神的な発達障害になるのではないかという点でしょう。
ねんねトレーニング(ネントレ)に悪影響がないことは海外での多くの論文・実証実験によって実証済み
① オランダ・ライデン大学の研究者が2000年に発表した論文や2009年にデラウェア大学の研究者の論文によって『ねんねトレーニングは愛着形成を阻害しない』という結果が出ています。
医療ガバナンス学会より
② 全米睡眠医学学会が睡眠トレーニングに関する19本の論文を調査した結果、『睡眠トレーニング(ねんねトレーニング)を行うことによって、赤ちゃんの夜泣きや目覚めの回数が減ったとする結果が19本の論文のうち17本で認められた』として、『睡眠トレーニング(ねんねトレーニング)の効果は明確に認められる』と結論づけています。
③ オーストラリアで行われた実験で、乳児期に睡眠トレーニング(ねんねトレーニング)を受けた173人の6歳児を対象にした副作用があるかどうかの調査により、睡眠トレーニング(ねんねトレーンング)を受けている子と受けていない子との差が全く認められなかったという結論に達しています。
これらの結果から『ねんねトレーニング(ネントレ)によるデメリットや悪影響、副作用はない!』
要するに、ねんねトレーニングによる副作用はない!ということは実証されています。
この研究結果を参考にして、森田先生も『一貫性を持った対応をすることが大事』だとおっしゃっています。
夜にぐずっているのに毎回毎回付き合っていたら母子ともに寝不足になり、体調も優れず気分も滅入るでしょう。
そんな状態でイライラしながら子育てをするよりは、母子ともにしっかり寝ることで日中は全力で我が子を可愛がって笑顔で接してあげることの方がよっぽど愛着形成にプラスだと思います。
一つ注意事項として付け加えておくと、お子さんによって個性や相性があることは事実です。
ねんねトレーニングで寝るようになる子もいればならない子もいます。寝付くようになるまでにかかる期間もまちまちだと思います。
ですので、自分の子供の状況に合わせてしっかりと見守りながら実施することが非常に重要です。
最初の数日は、数分に1回様子を見に行って、ひどく泣いてしまうようなら抱き上げて落ち着かせてまた再開するなど、お子さんの状況に応じて対応してください。
『しっかりと見守りながら、自分の子のペースで定着させること』が最も重要だということです。
『ジーナ式』や『セルフねんね』って何?
繰り返しになりますが『ねんねトレーニング』というのは、要するに『赤ちゃんがひとりで寝ついてくれるためのトレーニング』のことです。
ですので、探せば探すだけ色々なやり方があって、その中でも有名なのが『ジーナ式』という言われる方法です。
ただ、ジーナ式についてここで詳細を説明することはしません。というか、できません。
僕はジーナ式の本を読みました。その上で言います。
ジーナ式をきちんとやり切ることは一般家庭では不可能だと思います。理由は、あまりに厳密に細かく手順やスケジュールが決まり過ぎているからです。
僕に言わせれば、あんなことしなくても、簡単に寝付くようになったから『白吉式』の方が圧倒的に優れてると思います。あ、白吉って僕の苗字です(笑)
ですので、次に『白吉式ねんねトレーニング』を大公開しちゃいます!!
『セルフねんね』というのは、赤ちゃんが独りで寝てくれることを言っているだけなので、特に意味はありません。
『白吉式ねんねトレーニング』のやり方とスケジュール
それでは、白吉式ねんねトレーニングの方法をお教えします(えっへん!)
と言っても、文章にすると本当に大したことではありません。ですが、実際にやろうとするとスゴく大変です。
頭で分かっていることと実際にやることは全く違います。
一番大切なことは『赤ちゃんは絶対に思い通りになってくれない!』ということを当たり前の前提として受け入れてから始めるということです。
思い通りにならなくて当たり前、そう思えていないとイライラしたり悲しい気持ちになったりして逆にうまくいかなくなってしまいます。
生後4ヶ月赤ちゃんの『ねんねトレーニング(ネントレ)』の成果をみてみよう
これは我が家の娘が生後4ヶ月の時の寝付く様子です。
本当に一切ぽんぽんしたり寝かしつけ必要ありません。まだトレーニング中の時期でもあります。
生後1歳赤ちゃんの『ねんねトレーニング(ネントレ)』の成果をみてみよう
これが現在、1歳での状態です。
見ていただけると分かるのですが、自分の布団で寝ることがルーティンになっているので、ベットに遊びに来ても眠くなると自分で布団に戻って寝るようになりました(笑)
赤ちゃんは慣れたことに対する執着も強いので、一回それに慣れさせるとしっかり守ってくれる習性があるんですね。
ねんねトレーニング(ネントレ)でやるべきことは『ベッドに置くだけ!』
『ジーナ式』とか『セルフねんね』とか、ねんねトレーニングについては色んな本や記事が出ているんですけど、実際書店で手にとって見てください。あんな内容が単調で分厚い本は赤ちゃんマニアでもなかなか読み切れないですよ。ちなみに、僕はマニアなので読み切りました(笑)
その上で、『白吉式ねんねトレーニング』を大公開します。
それは・・・『ベッドに置くだけ』です。
ただし、以下の6点に気をつけ、意識しながら実施してください。このポイントがとても大切なんです。
ポイントは以下の6点だけ!!
① 人間の『慣れる』と言う性質に着目する
人間(生き物)は『慣れる』能力が非常に強いです。そして、特に『楽な環境』には本当にすぐに慣れて適応します。
自分の胸に手を当てて考えてみれば・・・思い当たる節はたくさんありますよね?
赤ちゃんも同じです。
ポンポンしてもらったり抱っこしてもらったり、寝やすい環境を作ってくれるならその方が良いに決まってます。ですが、楽な環境に慣れてしまうと、そこから脱するのが非常に難しくなってしまうんです。
そのため、僕はできるだけ早い段階から『ひとりで寝付くのが当たり前』という環境に慣れさせることをおすすめします。
② ルーティンを大切にする
我が家の話で恐縮ですが、うちは毎日決まって8時頃には寝かせることにしています。(生後3〜8ヶ月の頃)
『8時に寝付くことに慣れさせる』目標を前提にしてそこから逆算して、6時にお風呂に入れて、7時頃に授乳、そして8時頃には寝室へ連れていくことにしました。
そして、寝かせつける時も真っ暗にしてしまうと、ちょっと様子を見にドアを開けても表情が見えないので豆電球をつけた状態で寝ることに慣れさせようと思い、最初から豆電球をつけて寝かせることにしています。
何をするにも慣れとルーティンを最優先にして行うようにしています。
このことを考えると、『ねんねトレーニング』と言っても、決して『寝かしつけ方』ということだけに止まらず、どのような生活習慣にするかを最優先に考えたトレーニングをしているとも言えます。
③ 赤ちゃんも人間だと言うことを思い出す
人間は体力的にそんな何時間も泣き続けられないということを理解することが大切です。このことを頭の片隅に置いておくだけで、泣いているのを構わずにいる時間が少しだけ伸ばすことができます(笑)
確かに、延々と泣き続ける我が子を見るのは心が張り裂ける思いです。
ですが、何時間かの我慢を数日間することで赤ちゃんも自分も数年に渡ってゆっくり寝れるようになるとしたら、僕は絶対にマスターした方が良いと思ってしまいます。
ただ、気をつけて欲しいのですが、最後の項目でも書きますが、絶対に最初の数日間はちょくちょく様子を見て泣き方が異常ではないちゃんと判断してください。
体に悪影響がありそうであれば即刻中止すべきだし、絶対に抱っこしてはいけないということでもありません。
自分のお子さんに合ったペースで少しずつ慣れさせてみると良いでしょう。
④ 「ねんねトレーニング(ネントレ)」に悪影響やデメリットはない
先ほども書いたように、ねんねトレーニングをすることによる悪影響やデメリットはないことが科学的に証明されています。
僕の経験上、というよりほとんどの方が経験していることだと思いますが、夜泣きで寝不足になると日中に笑顔で接する余裕がなくなってくるし、育児の疲れやストレスが溜まってくると段々と可愛く感じられない時期があったりしてしまいます。
それに、自分で寝付くことができない赤ちゃんだって眠くて辛いのです。スッと寝れたらどんだけ楽か・・と思っているはずです。
抱っこして欲しくて泣いているわけではなく、寝たくて泣いているという、なんとも大人には想像もできない理由で泣いているのです。
悪影響やデメリットがないことは、欧米諸国での育児がモニター監視による別室で寝かせることが多いということからも分かります。
もし『ねんねトレーニング』が愛着形成を阻害するのだとしたら、モニター監視で育った子供は愛着形成ができていないはずです。しかし、ご存知の通り、欧米諸国のモニター監視で育った子たちが愛情不足でメンタル的に障害を負っているなどということはありません。
このことからも、悪影響やデメリットはないと考えて良いでしょう。
⑤ 最大の敵は『親心』と『母性』
繰り返しになりますが、我が子が泣いているのを放っておくことは実際かなりキツイことです。
僕は男なのですが、男の僕でも可哀想で仕方なくなるのですから、お腹を痛めて産んで数ヶ月しか経っていないお母さんにとってはさらに辛く苦しいことだと思います。
『ねんねトレーニングを達成して母子ともにしっかりした睡眠を確保することこそ親心だ!』そう自分に言い聞かせください。
⑥我が子の個性を大切にする
『ねんねトレーニング』中だからといって、異常なほどに泣いているようであれば数分に1回顔を見せて少し落ち着かせてみたり、体調が悪くなるほど泣いているようであればひとまず中断して抱っこして泣き止ませるなどの対処をしましょう。
育児で一番大切なことは、基本的な知識をきちんと押さえつつ、自分の子供の個性と状況に合わせて臨機応変に対応することだと思います。
本に書いてあることや人から聞いた情報に縛られてそれを意地でも守るのではなくて、原則的な情報を学んだ上でそれを自分の子に合った形に変えながら定着させることが大切です。
これから育児をしていく中で、他の子が簡単にできるようなことを我が子ができなかったり、何度教えても分からなかったり、色々な苦難があるでしょう。
そんな時に、基本的な情報や一般的なやり方を知った上で、それを我が子に上手く合う形で利用することが重要になります。
そのための第一歩として、ねんねトレーニングは最適な課題だと僕は思います。
まとめ
以上が、僕がいろんな本やネット記事を読んだ上で実践した『ねんねトレーニング』です。
手順が少なすぎて逆に中身がないような印象を受ける方も多いと思いますが、実際にはそんな手順なんて守ってられません。
そして、やろうとしていることは『人を寝かせるだけ』なんです。
心にゆとりを持ちつつ、しっかりと我が子の様子を見てしっかりと取り組めば徐々に一人で寝ついてくれるようになるはずです。
睡眠はとても大切です。睡眠不足だと全てが上手くいかなくなってしまいます。
母子ともに良い睡眠をとって、育児が毎日楽しくて可愛くて仕方ないと思えるお母さんが増えれば良いなぁと心から思います。
我が家がねんねトレーニング(ネントレ)を始めたきっかけ漫画
ねんねトレーニング(ネントレ)を始めたきっかけについて、僕が文章を書いていたら妻が挿絵を描いてくれたの漫画記事として投稿しました。
良かったら呼んで見てください(*´ω`*)
白吉 健展
『ママの社会科見学(ママけん)』管理人,育児家事分担アドバイザー,育休取得促進コンサルタント
夫婦間における育児と家事の分担について、なかなかきちんと整理して議論することが難しいものです。
しかし、本質的な部分を整理して考えればそれほど難しいことではありません。
難しいのは『お互いが歩み寄り寄り添うこと』です。
これらのお手伝いをすべく、『ママけん』を運営しつつ個人や企業に対してアドバイスを行っています。

『ママけん』とはコミュニティ「ママの社会科見学」の略で、『育児のために自分の生活や人生を諦めることなくママ自身が輝こう!』というスローガンをもとに発足しました。
このママけんMediaは『ママけん』の活動の1つです。
育児をしながら学ぶことって、もちろん初めは少し大変で難しいこともありますが意外と有意義で楽しいものです。
自分と子供のためになると思えば、集中力ややる気も湧いて充実度2倍!
コロナの影響もあり、ご近所でのママコミュニティが難しい現状ですが、社会のIT化によりオンラインでのコミュニティ形成が手軽にできるようになりました。
現在、代表である白吉は男性の育児参加促進や、家庭内での家事分担の公平化などを通して家庭円満な家族を増やすことで、生活の質と教育の質が上がり社会がより良くなることを目標に活動を行っています。
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